工務店の集客にSNSが必要な理由
工務店が集客を成功させるために、SNSの活用は欠かせません。
近年、住宅購入を検討するユーザーの多くが、SNSを情報収集の場として活用しており、工務店もその流れに対応することで、効率的な集客が可能になります。
ここでは、SNSが工務店の集客に必要な理由について詳しく解説します。
新規顧客の認知度向上
SNSは、年齢や性別を問わず、多くのユーザーが日常的に利用しています。
InstagramやFacebook、Twitterなどのプラットフォームに施工事例やお客様の声を投稿することで、これまで接点のなかったユーザーにもリーチできます。
特に、フォロワーのタイムラインに投稿が流れることで、興味のない人でも目にする機会が生まれ、新規顧客の認知度を高める効果があります。
例
- Instagramで「#新築」「#リフォーム」といったハッシュタグを活用することで、地元の家づくりに興味があるユーザーに発見されやすくなる
- Facebookで地域のコミュニティに投稿することで、興味を持つ潜在顧客へ直接リーチできる
ファンの獲得が将来の顧客につながる
SNS運用を継続することで、施工事例やイベント情報を発信し、ファンを獲得できます。このファンは将来的な顧客候補であり、信頼関係を築くことで、リフォームや家づくりの相談へとつながる可能性があります。
ポイント
- 定期的な更新でファンを維持
- 現場の進捗や裏話など、リアルな情報をシェアすることで親近感を与える
- コメントへの返信やメッセージ対応で信頼感を高める
口コミやフォロワー数で信頼性の向上
SNSは、フォロワー数や口コミが目に見える形で確認できるため、客観的な信頼度を高めるツールとしても優秀です。工務店の施工実績や顧客からの評価が多く投稿されているアカウントは、それ自体が信頼の証となります。
例
- Instagramの投稿に「この工務店で家を建てました!安心して任せられました」といったコメントがつくと、新規顧客の安心感につながる。
- Facebookのレビューで「担当者が親切で丁寧な対応でした」と評価されることで、信頼度が可視化される。
無料で始められる手軽さ
SNSの大きな魅力は、初期費用ゼロで始められることです。Webサイトの開設にはコストがかかりますが、InstagramやFacebookの運用は基本的に無料です。最初は少しずつ投稿を始め、反応を見ながら改善することで、無理なく集客をスタートできます。
ステップ
- InstagramとFacebookのアカウント開設
- 過去の施工事例やスタッフ紹介を投稿
- フォロワーとの交流を図り、信頼関係を構築
ターゲット層の行動変化に対応できる
工務店のメインターゲットである20〜30代の多くが、SNSを通じて情報収集を行っています。
これまでのように折込チラシやポスティングだけではリーチできない層にも、SNSなら簡単にアクセスできます。
また、最近では住宅展示場に行く前にSNSでリサーチするユーザーも多く、写真や動画で情報提供することで興味を引きやすくなります。
例
- モデルハウスの内装や施工中の様子をInstagramのストーリーズでライブ配信
- YouTubeで完成後の住宅を360度動画で紹介
オンラインイベントとしてのツール
SNSはオンラインでモデルハウス見学や相談会を行う手段としても注目されています。Instagramのライブ配信やYouTubeの動画コンテンツを活用することで、遠方の顧客にも対応可能です。
活用例
- Facebookライブでオンライン見学会
- YouTubeで「バーチャル住宅見学ツアー」を配信
工務店が集客にSNSを活用する際のデメリット
SNSは工務店の集客に非常に有効なツールですが、効果を最大限に引き出すためには注意すべきポイントも存在します。
ここでは、工務店がSNSを運用する際に直面しがちなデメリットについて詳しく解説します。
高頻度な情報更新が必要
SNSの運用において、最も大きな負担となるのが「情報更新の頻度」です。ホームページであれば月に一度の更新でも問題ありませんが、SNSはユーザーとの接点を保つために数日に一度の投稿が求められます。
ポイント
- 継続的な投稿がないと「放置されている」と見なされ、フォロワーが離れてしまう
- 新しい施工事例やイベント情報、物件探しに役立つ情報を定期的に提供する必要がある
- 少数精鋭の工務店では「手が回らない」状況に陥ることがある
Instagramで施工中の様子をリアルタイムで発信する場合、定期的な写真撮影やキャプションの作成が必要になります。これを週に数回行うのは業務が立て込んでいる場合、非常に負担が大きくなります。
継続的なフォロワーの確保が難しい
工務店のSNSアカウントは、他の業界と比較して「フォロワーの継続率」が低い傾向にあります。理由は、家を建てたりリフォームを行った後は情報収集の必要がなくなり、フォロー解除されてしまうことが多いからです。
ポイント
- 住宅購入後はフォローを解除する人が多い
- フォロワーを維持するためには、施工後のメンテナンス情報やインテリア紹介など「長期的な関心」を引く投稿が必要
- アフターフォローや定期的なイベント情報を発信することでリピート接触を促す
完成後のインテリアコーディネートのアイデア紹介や、メンテナンスチェックリストの共有を行うことで、フォロワーが興味を持ち続ける工夫が必要です。
投稿内容による炎上リスク
SNSの大きなデメリットの一つに「炎上リスク」があります。些細な言葉の使い方や写真の見せ方一つで、想定外の批判を受けることもあります。
特に、建築やリフォームに関する内容は専門的な知識が必要なため、誤解を招く情報発信には十分な注意が必要です。
ポイント
- 不適切な表現や誤解を招く内容が炎上につながる
- 顧客情報の扱いや現場のプライバシーへの配慮が求められる
- 炎上が発生すると企業イメージに大きなダメージを与える
施工現場の写真を投稿する際、プライバシーに配慮せず住所や個人情報が映り込んでしまうと、思わぬトラブルを招く可能性があります。
結果が出るまでに時間がかかる
SNSはアカウントを作成しただけでは効果は現れません。投稿を積み重ね、ファンを獲得し、リーチを広げるまでには時間がかかります。短期間での効果を期待してやめてしまうケースも多く見られます。
ポイント
- 最低でも3ヶ月〜半年は継続する必要がある
- 試行錯誤しながら最適な投稿内容を見つけていく必要がある
- 諦めずに更新を続けることで、少しずつ効果が出てくる
Instagramで施工事例を週に2〜3回投稿し、ハッシュタグで地域名を入れることで、徐々に地元のユーザーからの反応が増えるパターンが多いです。
各メディアの特徴
Facebookは、Meta(メタ)が運営する世界最大規模のSNSプラットフォームです。全世界で約30億人、日本国内でも2,600万人のユーザーが利用しており、特に30〜40代の層に広く浸透しています。
ここでは、Facebookの特徴と工務店が集客に活用する際のポイントについて解説します。
1. 実名制による信頼性の高さ
Facebookの最大の特徴は、実名制であることです。匿名性の高い他のSNSとは異なり、Facebookは基本的に実名での登録を推奨しているため、ユーザーの信頼度が高く、真実味のある情報が集まりやすいプラットフォームです。
- 実名での交流が主流のため、情報の信憑性が高い
- 友人や知人とのリアルな繋がりをベースに、情報が自然に拡散されやすい
- 「いいね」や「シェア」を通じて、工務店の施工事例がターゲット層の目に触れる機会が増える
「お客様の声」や「完成後の施工写真」をFacebookに投稿することで、実際に家を建てた方の友人や家族にも情報が届き、信頼感を生み出す効果が期待できます。
2. 多様なコンテンツ形式が活用できる
Facebookでは、画像・動画・音声・長文投稿など、あらゆる形式のコンテンツを投稿することが可能です。特に長文の投稿が許されているため、施工の裏話やイベント報告、会社のビジョンなど、深い内容を伝えるのに適しています。
- 施工事例の写真を使ったビフォーアフターの紹介
- モデルハウスの見学会や内覧イベントの動画配信
- 建築に関するノウハウや役立つ情報の長文解説
イベント情報をライブ配信し、参加できなかったユーザーにも後から見てもらえるように動画をアーカイブすることで、拡散力を高めることができます。
3. ターゲティング精度の高い広告運用が可能
Facebook広告は、他のプラットフォームと比べても非常に高精度なターゲティング機能を持っています。ユーザーの年齢、性別、居住地域、興味関心など、細かい条件を設定できるため、工務店のターゲット層に効率よくリーチできます。
- 年齢・地域・興味関心でターゲットを絞り込み
- リマーケティング機能で、一度サイトを訪れたユーザーへ再アプローチ
- 広告クリック後、フォーム送信やWebサイト訪問などのアクション計測も可能
「甲府市でリフォームを検討中の30〜40代」という条件で広告を配信し、イベントの予約ページへ誘導することで、質の高いリードの獲得が期待できます。
4. Instagramとの連携で効率的な運用が可能
FacebookはInstagramと連携しているため、同じ投稿を同時に配信できます。工務店のSNS運用において、複数のプラットフォームへ投稿する手間が省けるため、時間の効率化が図れます。
- Instagramでの投稿がFacebookにも自動連携
- 両方のプラットフォームで同時にイベント告知や施工事例のシェアが可能
- ターゲット層に合わせて、投稿内容のカスタマイズもできる
Instagramで内装デザインの写真を投稿した際、自動的にFacebookにも反映されるので、二重の労力をかけずに効率的な集客が可能です。
5. 投稿のアルゴリズムに注意
一方で、Facebookのフィードアルゴリズムは、企業アカウントの投稿よりも個人の投稿が優先される仕様になっています。そのため、工務店の投稿が友人や家族の投稿に埋もれてしまうことがあります。
- ユーザーのフィードに表示されにくい場合がある
- 投稿のエンゲージメントが少ないと、表示される機会が減少する
- 定期的な投稿と、ユーザーとの交流(コメント返信やシェアの促進)が重要
Facebook広告を活用することで、ターゲット層に確実に情報を届ける手法も有効です。
Instagramは、Meta(メタ)が運営するSNSの一つであり、写真や動画を中心としたビジュアル重視のプラットフォームです。日本国内では月間3,300万人が利用しており、特に20〜40代の層に強い支持を受けています。
工務店が施工事例や完成後の住宅イメージを効果的に伝えるためには、最適なSNSと言えるでしょう。
1. ビジュアル重視のプラットフォーム
Instagramは画像や動画が主体のSNSであり、投稿したビジュアルが一覧で表示されるため、企業の世界観やコンセプトを視覚的に表現することができます。文章よりも写真や動画が目に入りやすく、情報を直感的に伝えることができるのが特徴です。
ポイント
- 施工事例の「ビフォー・アフター」を写真で魅力的に発信
- 完成後の内装や外観をプロフェッショナルな写真で公開
- モデルハウスや現場の様子をストーリーズでリアルタイムに発信
「#注文住宅」「#リノベーション」「#家づくり」などのハッシュタグを活用し、地域ターゲットにも届きやすくすることで、認知拡大を図りましょう。
2. ストーリーズ・リール・ライブ配信の活用
Instagramでは通常の投稿だけでなく、ストーリーズ、リール、ライブ配信といった機能があります。これらを上手に活用することで、さらに多くのユーザーにリーチでき、工務店の魅力を伝えることが可能です。
機能名 | 特徴 | 活用例 |
---|---|---|
ストーリーズ | 24時間で消える短編投稿。イベント告知や現場の進捗報告に最適 | 現場作業の様子や工事進捗のスナップ |
リール | 最大90秒の短い動画投稿。拡散力が高く新規層にも届きやすい | 施工の裏側や「ビフォー・アフター」の紹介 |
ライブ配信 | リアルタイムでコミュニケーションが可能 | モデルハウス見学ツアーのライブ中継 |
ライブ配信でモデルハウスの内覧会を実施し、質問にもリアルタイムで答えることで信頼感を醸成しましょう。
3. ターゲット層との相性が抜群
Instagramのユーザーは20〜40代が多く、この年代は建築やリフォームの検討を始める層です。また、特に30代女性は家づくりに関する情報をインスタグラムで積極的に収集しているため、ターゲットとの相性が非常に良いと言えます。
ポイント
- 女性向けのデザインやインテリアの投稿は反響が高い
- ストーリーズでの「質問機能」を使って家づくりに関する疑問を募る
- モデルハウスの外観や内装の写真でイメージを具体化
例
「インスタを見て来場しました」というお客様が多いのは、Instagramが家づくりの参考情報の宝庫となっているからです。
4. 広告によるターゲティングが可能
InstagramはFacebookと連携しており、広告機能も非常に強力です。年齢、性別、地域、興味関心などを細かく設定することで、見学会やイベント情報をターゲット層に確実に届けることができます。
活用例
- 地域ターゲティング:施工可能エリアのユーザーだけに広告を表示
- リターゲティング:一度サイトを訪れたユーザーに広告を再配信
- カタログ機能:リールやストーリーズを使って商品ページへ誘導
5. 集客効果を最大化するためのポイント
Instagramで集客を成功させるためには、ただ投稿するだけでは不十分です。以下のポイントを押さえることで、効果的な運用が可能になります。
- プロフィールの最適化: 施工エリアや得意な住宅タイプを明確に記載
- 投稿の統一感: 色味やレイアウトを統一し、世界観を演出
- ハッシュタグ戦略: 地域名や家づくりに関連するキーワードを最大限活用
- エンゲージメント: コメントへの丁寧な返信で信頼感を高める
「#山梨新築」「#注文住宅」「#自然素材の家」などのハッシュタグを付けて投稿することで、地域の潜在顧客にも見てもらいやすくなります。
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は、全世界で数億人、日本国内でも約6,658万人が利用する拡散力の高いSNSプラットフォームです。特に20〜40代のユーザーが多く、工務店のターゲット層とも相性が良いメディアと言えます。
ここでは、Xの特徴や工務店が集客に活用するためのポイントについて解説します。
1. 拡散力の高さと即時性が魅力
Xの最大の特徴は、拡散力の高さです。リツイート機能を活用することで、フォロワー外のユーザーにも情報が伝わり、予想以上のリーチを獲得することが可能です。また、他のSNSと比較しても即時性が高く、リアルタイムでの情報発信に適しています。
ポイント
- リツイート:他のユーザーがシェアすることで情報が拡散
- トレンド機能:地域や日本国内で話題のキーワードに素早く対応できる
- 即時性:イベント告知や現場の進捗をリアルタイムに発信
例えば、「施工中の現場の進捗状況を写真付きでツイート」すると、リツイートされることで地域の人々に拡散されます。
2. 短文で伝える手軽さ
Xは1回の投稿が280文字に制限されているため、簡潔に情報を伝える力が求められます。この特徴により、ユーザーは短時間で多くの情報を得られるため、注目度が高まります。
また、リンクの共有も容易で、Webサイトへのアクセス誘導にも役立ちます。
ポイント
- 短い文章で瞬時に伝わるメッセージが必要
- 投稿頻度を高く保つことでリーチを拡大
- ハッシュタグを活用して関連トピックでの発見性を高める
例
「#リフォーム相談受付中 今週末、モデルハウス見学会を開催!詳しくはこちら→ [リンク]」
3. コミュニケーションのしやすさ
Xは他のSNSと比べて、ユーザーとのコミュニケーションが非常にしやすいプラットフォームです。リプライ(返信)機能を活用することで、リアルタイムに問い合わせや質問に答えることができ、顧客との距離を縮めることが可能です。
ポイント
- コメントや質問への迅速な対応で信頼感を築く
- 施工事例に対する反応を見て興味のあるポイントを分析
- お客様の声や体験談をリツイートして信頼度を高める
例
ユーザーが「この家すごく素敵ですね!」とコメントした場合、工務店が「ありがとうございます!実際にご覧になりたい場合はご案内も可能です😊」と返答することで親近感を持ってもらえる。
4. ターゲティング広告による集客強化
X(旧Twitter)では広告機能も充実しており、ターゲティングの精度が高いことで知られています。年齢・地域・興味関心など、詳細な条件を設定して広告配信が可能です。
広告タイプ | 特徴 |
---|---|
プロモツイート | 通常のツイート形式でタイムラインに自然に表示 |
プロモアカウント | ターゲットユーザーの「おすすめアカウント」に表示され、フォロー促進 |
プロモトレンド | 国内のトレンド欄に表示され、大規模な認知拡大が可能 |
リターゲティング広告 | 過去にWebサイトを訪れたユーザーに再度アプローチ |
活用例
「甲府市で注文住宅をお探しの方へ 今週末モデルハウス見学会を開催します!詳しくはリンクへ → [URL]」という広告を地域ターゲットに配信。
5. 工務店が活用する際のポイント
Xは即時性が求められるため、更新頻度を高く保つことが重要です。放置するとアカウントが埋もれてしまうため、1日2〜3回の投稿を目安に運用しましょう。
効果的な運用方法
- イベント告知や進捗報告をタイムリーに発信
- リプライ対応で顧客との距離を縮める
- 現場の様子やスタッフの紹介で親近感を演出
- アンケート機能でユーザーの興味を引き出す
例
「今日の工事現場 いよいよ外壁が完成しました!#リフォーム #山梨新築」
LINE
LINEは日本国内で9,500万人以上が利用する、最も普及したコミュニケーションツールです。全世代に広く浸透しており、特に20〜40代の利用率は96.9%と非常に高いため、工務店が顧客との接点を持つうえで重要なプラットフォームとなっています。
ここでは、LINEの特徴や工務店が集客に活用するためのポイントについて解説します。
1. リアルタイムなコミュニケーションが可能
LINEの最大の特徴は、リアルタイムでのコミュニケーションが可能な点です。他のSNSとは異なり、メッセージ機能を活用することで、ユーザーと1対1で即座にやり取りができます。
ポイント
- 問い合わせや見積もりの依頼を即座に受け付けられる
- 緊急対応が求められる場合も即時対応が可能
- クレーム対応や細かな質問への応答もスムーズ
例
「キッチンの水漏れがあるんですが、すぐに見積もりできますか?」→即座に返信して訪問日時の調整ができる
2. 一斉配信による効率的な情報発信
LINE公式アカウントでは、登録しているユーザーへ一斉にメッセージを配信できます。これは、他のSNSと異なり、全てのフォロワーに届く設計になっているため、情報の到達率が非常に高いのが特徴です。
活用例
- キャンペーンの告知:「今週末、モデルハウス見学会を開催します!」
- 新築・リフォームの事例紹介:最新の施工写真を配信
- 季節ごとのメンテナンス情報:梅雨入り前の外壁チェックの案内
ポイント
- 画像・動画・リンクを添付でき、視覚的な訴求も可能
- クリック一つでWebサイトへ誘導できる
- 必要なタイミングでユーザーにリマインドができる
3. 1対1のコミュニケーションで信頼構築
LINEではユーザーと1対1でのやり取りができるため、親密な関係を築きやすいのが特徴です。特にリフォームの相談や小規模工事の依頼など、顧客との密なコミュニケーションが求められる工務店には非常に向いています。
ポイント
- 相談ごとの細かい対応ができる
- 見積もり依頼やアフターフォローもスムーズ
- メールよりも開封率が高く、返信も早い
例
「窓の交換について相談したいのですが、今週末に見てもらうことは可能ですか?」→LINEで即答し、訪問日時を確定
4. 他のSNSや媒体との連携で集客効率アップ
LINEは他のSNS(InstagramやFacebook)やチラシ、Webサイトからも簡単にLINE登録へ誘導することができます。QRコードやリンクを貼るだけでアクセスできるため、オンラインとオフラインの両方で集客が可能です。
連携する媒体 | 誘導方法 | メリット |
---|---|---|
ストーリーズに「LINE登録はこちら!」 | スワイプで簡単に登録が可能 | |
投稿にリンクを設置 | 地域ターゲットへの自然な誘導 | |
チラシやDM | QRコードを印刷 | オフラインでの直接的な誘導 |
Webサイト | バナーやポップアップでLINEへ誘導 | 訪問ユーザーを逃さずフォローに繋げられる |
例
Instagramのストーリーズで「LINEでリフォーム相談受付中!今なら初回見積もり無料!」と告知し、リンクから直接LINEへ登録できるようにする。
5. 運用が簡単で始めやすい
LINEは他のSNSと比較しても運用が非常に簡単です。投稿のタイミングを計る必要がなく、必要な時にメッセージを送るだけで情報が届くため、工務店のような少人数運営でも活用しやすいプラットフォームです。
メリット
- 操作がシンプルで直感的
- 顧客管理が簡単
- タイムリーなメッセージ配信が可能
例
月初めに「今月の工務店イベント一覧」をまとめたメッセージを一斉配信することで、予定の把握を促進。
YouTube
YouTubeは、Google社が運営する世界最大の動画共有プラットフォームであり、日本国内の利用者数は7,120万人にのぼります。特に20〜40代の利用率は95.9%と高く、工務店が集客に活用するには非常に適したメディアです。
ここでは、YouTubeの特徴や工務店が活用する際のポイントについて詳しく解説します。
1. 動画による視覚的な情報発信が可能
YouTubeの最大の特徴は、動画を通じた視覚的な情報発信です。文字や画像だけでは伝わりにくいニュアンスや、実際の空間の広がり、施工のディテールなどをリアルに伝えることができます。
活用例
- ルームツアー動画:モデルハウスや完成物件の内装・外装を紹介
- 施工事例の解説:リフォームや新築のビフォー・アフターを映像で伝える
- イベント報告:完成見学会や地域イベントの様子を動画で共有
ポイント
- 動画で実際の雰囲気が伝わるため、顧客の安心感を高める
- 動画の長さを使い分ける(ショート動画で興味を引き、長尺で詳細を解説)
- サムネイルのデザインとタイトル付けでクリック率を上げる
2. SEO効果が高く認知拡大に有利
YouTubeはGoogle検索結果にも表示されるため、SEO効果が非常に高いのが特徴です。特に「地域名+リフォーム」や「モデルハウスツアー」などの検索結果に表示されることで、認知拡大が見込めます。
ポイント
- 動画タイトルに地域名やキーワードを含める
- 動画説明欄にリンクや詳細情報を記載
- ハッシュタグを活用して関連動画として表示されやすくする
例
「甲府市の注文住宅ルームツアー|自然素材の家づくり体験」
「リフォームのビフォーアフター|古民家再生プロジェクト」
3. ライブ配信機能でリアルタイムの集客
YouTubeのライブ配信機能を活用すれば、リアルタイムでモデルハウスの内覧会や、リフォーム現場の進行状況を発信できます。ユーザーからのコメントにもリアルタイムで回答できるため、信頼感を築きやすいです。
活用例
- モデルハウス見学ツアーをライブで配信
- リフォーム中の現場公開でリアルな施工風景を紹介
- 視聴者の質問にその場で回答し、疑問を解消
メリット
- オンラインでの見学が可能になり、遠方の顧客にもアプローチできる
- 顧客が感じる「来場のハードル」を下げる
4. 無料で始められる高コスパの集客ツール
YouTubeの大きなメリットの一つは、無料で動画配信ができる点です。これにより、テレビCMのような高額な広告費をかけずに、全国規模で認知を広げることが可能です。
活用例
- 施工事例の紹介動画を自社サイトに埋め込む
- SNSと連動してYouTube動画をシェア
- 完成した家のオーナーインタビューを撮影し、信頼感を伝える
ポイント
- 撮影機材もスマートフォンから始められる
- 編集もシンプルなもので十分伝わる
- 継続的に動画を更新することでチャンネルの信頼度が向上
5. 工務店におすすめのコンテンツ例
YouTubeで工務店が集客するために効果的なコンテンツは以下の通りです。
コンテンツ種類 | 概要 | メリット |
---|---|---|
ルームツアー | 完成物件やモデルハウスの内部を紹介する動画 | 実際の空間の広がりやデザインが伝わる |
リフォーム事例 | ビフォーアフターの違いを具体的に映像で説明 | 成果を視覚的に確認でき、説得力が増す |
社員インタビュー | 工務店スタッフのインタビューを通じて人柄を伝える | 顧客が安心感を持ちやすい |
イベント報告 | 完成見学会や地域イベントの様子を撮影して公開 | 来場できなかった人にも雰囲気が伝わる |
メンテナンス講座 | 定期メンテナンスの方法や簡単なリフォームの仕方を紹介 | アフターフォローへの信頼を強化 |
6. 始める際の注意点
YouTubeは無料で始められるものの、撮影と編集の技術が求められます。特に以下のポイントに注意が必要です。
ポイント
- 画質と音質:スマートフォンでも高画質撮影ができるように工夫
- 編集技術:長すぎず、必要な情報を簡潔にまとめる
- 定期的な更新:放置せず、最低でも月に1〜2本は動画を投稿
例
初めはスマートフォンで簡単なルームツアーを撮影し、無料の編集アプリでカット編集を行う。

TikTok
TikTokは、縦型の短尺動画を中心としたSNSで、近年、世界中で急速にユーザー数を増やしています。日本国内の利用者数は1,700万人、現在は10代〜20代を中心としていますが、今後は30代以上のユーザー拡大も期待されています。
工務店が新たな認知経路を作るうえで、注目すべき動画プラットフォームです。
1. 短尺動画による強い没入感と拡散力
TikTokの最大の魅力は、60秒以内の短尺動画をテンポよく視聴できること。ユーザーは「おすすめ」に表示された動画を次々と視聴するため、フォローされていないアカウントの投稿でも拡散されやすいという特徴があります。
ポイント
- 最大3分までの動画アップロードに対応
- 関連動画が自動表示される「おすすめ機能」で発見されやすい
- 音楽やエフェクト機能を活用し、視覚・聴覚に訴える演出が可能
例
「施工現場の1日を15秒でまとめた“現場ショートVlog”」や「家づくりの豆知識3選」など、テンポよくまとめた動画が人気
2. “豆知識”や“ルーティン”系が好相性
TikTokは、企業の宣伝をストレートに出すよりも、気軽で役立つ豆知識や日常の一コマを発信するコンテンツの方が親しまれやすい傾向にあります。工務店の場合、家づくりに関する「へぇ〜」と思える情報を動画で伝えるのが効果的です。
活用例
- 「床材選びで後悔しないための3つのポイント」
- 「見学会前に知っておきたいチェック項目」
- 「プロが教える!壁紙の選び方」
ポイント
- 動画の冒頭3秒で“ひき”のあるテロップや音楽を入れる
- コメントやリアクションを促すことでアルゴリズムに乗りやすくなる
3. フォロワー獲得から他メディアへ誘導
TikTok単体での集客よりも、他SNSやホームページへの導線作りとして活用するのがおすすめです。プロフィール欄にInstagramやYouTube、LINEのリンクを設定することで、興味を持ったユーザーを効率的に誘導できます。
導線の組み方
- TikTok → Instagram:投稿写真の詳細を見る
- TikTok → LINE:見学会や相談予約へ誘導
- TikTok → YouTube:ルームツアーなど長尺動画へ誘導
例
「続きはプロフィールのリンクから」という表現で他媒体へアクセスを促す
4. 今後の成長性に期待できるプラットフォーム
現在は若年層中心のTikTokですが、動画文化の浸透とともに30代〜40代のユーザー層も徐々に拡大中です。すでにInstagramやYouTubeを活用している工務店にとっては、「TikTokを入り口として集客チャネルを広げる」戦略が有効です。
注意点
- 撮影・編集にはある程度の慣れが必要(スマホ1台でもOK)
- 投稿頻度やトレンド把握も重要なので、継続的な運用が鍵
Pinterest(ピンタレスト)は、画像を“ピン留め”して収集・共有することに特化したSNSです。日本国内では約870万人が利用しており、特に家づくり・インテリアに興味があるユーザーの情報収集ツールとして活用されています。
工務店にとっては、自社の施工事例を通じてブランドイメージを構築しながら、ホームページへの流入を促進できる有効なメディアです。
1. 「見た目」で惹きつける画像検索型SNS
Pinterestの最大の特徴は、画像そのものをブックマーク(ピン留め)して保存・共有できる点です。ユーザーは自分の“好き”を集めるために利用する傾向が強く、高い購買意欲や具体的な検討段階のユーザーが多いとされています。
ポイント
- 画像を中心に、ユーザーが“理想の暮らし”をイメージする
- 「未来の自分のため」に情報を蓄積するユーザーが多い
- 写真が「好み」に合えば、フォロー関係がなくても目に留まりやすい
例
「ナチュラルテイストのリビング」「吹き抜けのある玄関」「収納上手な間取り」などをカテゴリ別に投稿し、ユーザーが家づくりの参考として“ピン”する流れを作る。
2. 施工写真を投稿するだけでブランド訴求が可能
Pinterestは、フォロワー数に依存せず、質の高いビジュアルがあれば検索やおすすめ表示で自然に拡散されるという特徴があります。工務店の世界観やデザイン性を打ち出すには最適な場です。
活用例
- 施工事例を「キッチン」「リビング」「外観」などテーマごとに分類
- 家具や収納アイデアも投稿し、ライフスタイル提案型の発信をする
- テキストよりビジュアル重視で、「見た瞬間に惹かれる画像」を意識
ポイント
- ブランドのトーン&マナーを統一し、世界観を表現
- タイトルや説明文にもキーワードを含め、検索対策を意識
3. 画像にリンクが貼れる=Web流入に強い
Pinterestでは、各画像に自社ホームページや施工事例ページのURLを直接貼り付けられるため、ユーザーの興味をダイレクトにWeb流入へと繋げることができます。これは、他のSNSにはない大きな強みです。
例
- 「この施工例の詳細はこちら」→ 自社サイトの施工事例ページへ
- 見学予約や資料請求フォームへの導線として活用
メリット
- ユーザーの“興味が高まった瞬間”にアクションを起こしてもらえる
- SEOの補完的な役割も担える
4. Instagramとは異なるユーザー行動
Instagramは「発信するSNS」、Pinterestは「保存するSNS」として性質が異なります。Pinterestユーザーは具体的なアイデア探し・情報収集のために検索する傾向が強く、行動の目的が明確です。
自撮りや日常の記録・共有 | 自分の理想や情報のストック |
フォロー関係重視 | 関係なしに画像が表示される |
双方向のコミュニケーション | 一方的な情報収集としての利用が多い |
「今の私」が見るSNS | 「未来の自分のために使う」SNS |
5. 導入のハードルが低く、始めやすい
Pinterestは、基本的に画像を投稿するだけでOK。文章に力を入れる必要がなく、InstagramやWebサイトに掲載した写真を流用するだけでもスタートできます。忙しい工務店でも手間をかけずにブランド認知を広げることが可能です。
運用ステップ例
- 自社サイトやSNSに掲載している施工写真をピンとして投稿
- カテゴリ別にボードを整理(例:「玄関」「平屋」「自然素材の家」)
- 投稿ごとにホームページへのURLを設置

RoomClip
RoomClip(ルームクリップ)は、住まい・暮らしに特化した日本最大級のSNSです。月間ユーザー数は600万人超、そのうち約8割が30~40代の女性ユーザーで構成されており、家づくりやインテリアに高い関心を持つ層にアプローチできる点が魅力です。
工務店にとっては、ブランドイメージや世界観を伝えるための有効なメディアとなります。
1. 住まい・暮らしに特化したSNSプラットフォーム
RoomClipは、家具や家電、間取り、インテリア雑貨などの実際の住まいの写真を投稿・閲覧できるSNSです。インスタグラムやピンタレストと違い、住まいに特化したコンテンツが集まっており、“リアルな暮らしの参考”としてユーザーに重宝されています。
ポイント
- 30~40代女性の利用率が高く、家づくりを検討しているユーザーも多い
- ユーザーが“保存(クリップ)”できるため、繰り返し閲覧されやすい
- インテリアや間取りへの関心が高く、施工事例の写真との相性が良い
2. 施工写真を通じてブランドイメージを訴求できる
RoomClipでは、企業が施工事例や空間デザインの写真を投稿することで、自社のテイストや世界観を伝えることが可能です。特に「ナチュラル」「シンプル」「北欧風」などのテーマ性を持たせるとユーザーの関心を惹きやすくなります。
活用例
- 「LDKの間取りと収納アイデア」
- 「こだわりの造作洗面台の施工事例」
- 「日当たりの良いキッズスペース」
ポイント
- 投稿は無料で行える
- 施工事例写真に“暮らしの提案”要素を含めることで保存・反響につながる
3. フォロワー数に左右されにくい表示構造
RoomClipは、他のSNSと異なりフォロワー数が少なくても投稿が表示されやすい仕組みを持っています。ハッシュタグやテーマ別の特集ページを通じて、検索性・発見性が高いのが特長です。
メリット
- 運用開始直後でも閲覧されるチャンスがある
- タグやカテゴリを適切に設定することで、関心の高いユーザーに届きやすい
- 保存機能で長期的にユーザーの「参考」に残り続ける
4. 集客導線としての即効性は低めだが、世界観の共有に強み
RoomClipは他のSNSに比べて、ホームページへの直接的な誘導力やコンバージョンにはやや弱い傾向があります。しかし、ブランドの世界観を“暮らし”の中で自然に伝えることができるため、中長期的な印象形成やファン化には非常に有効です。
おすすめの活用法
- InstagramやPinterestと並行運用して、画像を使い回す
- 自社での発信だけでなく、施主様の投稿を促すことでリアリティのある発信を実現
- 投稿画像に「#RoomClipプレゼント企画」などを設けて拡散を促す
5. ユーザーとの共感による認知拡大を目指す
RoomClipの利用者は、自分と似た暮らしの工夫やアイデアに共感し、保存・シェアする傾向があります。工務店としても、単なる宣伝ではなく、“暮らしの工夫”や“家族の時間”を感じさせる投稿を意識することで、自然な拡散が期待できます。
例
- 「共働き夫婦のための時短動線」
- 「子育てしやすい間取り設計」
- 「リビングから見える中庭のある家」
Houzz
Houzz(ハウズ)は、家づくり・リフォームを検討するユーザーと、工務店などの専門家をマッチングすることに特化した住宅業界向けプラットフォームです。世界中にユーザーを持ち、日本でも2015年からサービスを開始。
住宅業界に特化したSNSとして、他にはない高い専門性を持っています。
1. 住宅専門のユーザーとつながれるプラットフォーム
Houzzの最大の特徴は、住まいに関心のあるユーザーと、建築・インテリアの専門家をつなげる機能に特化している点です。投稿されている写真や事例はすべて住空間に関するものばかりで、情報を探すユーザーの目的意識が明確です。
ポイント
- 新築・リフォームを検討する人が利用
- 住まいの写真、デザインアイデア、実例集が豊富
- 世界中の施工事例が見られ、デザインのトレンドリサーチにも活用できる
2. プロフィールページで施工事例や事業内容を一覧化
工務店は、Houzzに事業内容・施工事例・口コミ・スタッフ紹介などを掲載できるプロフィールページを作成できます。まさに“住宅業界版のポータルサイト”として活用でき、ユーザーは比較・検討しやすくなっています。
活用例
- 施工事例をカテゴリ別に投稿(例:キッチン、外観、和モダンなど)
- 顧客レビューや実績を記載して信頼感を醸成
- 自社ホームページへのリンクも設置可能
メリット
- 検索結果やおすすめ表示を通じて新規ユーザーの流入が期待できる
- プロフィールページ自体が営業ツールとして機能する
3. 広告出稿で地域ターゲティングが可能
Houzzでは、特定エリアのユーザーに広告を配信できる有料機能があります。これはリスティング広告のようなイメージで、「〇〇市 注文住宅」など地域×目的で検索するユーザーに効果的にアプローチできます。
特徴
- 地域・職種・サービス内容に応じたターゲティングが可能
- 予算に応じた広告運用が可能(プロアカウント:月額7,000円〜)
- オンライン商談機能・資料送付・請求書管理なども一元化
4. 顧客とのやり取りをアプリ内で完結できる
Houzz Proという専用ツールを使えば、見積もり提出・画像共有・商談・仕様変更のやり取りをすべてアプリ内で完結できます。これにより、問い合わせ〜契約〜施工完了までの顧客対応を効率化できます。
活用例
- 見込み客とチャット形式で事前相談
- 要望に合わせたプランを画像やPDFで提示
- 進行管理もオンライン上で一元管理可能
ポイント
- 顧客管理の負担が減り、スピード感のある対応が可能
- オンライン時代の新しい接客スタイルに適応できる
5. 早期参入による差別化が可能
日本国内では、Houzzの利用者数はまだ他SNSと比べて多くありませんが、その分競合が少なく、早く始めることで“差別化”につなげやすいという利点があります。特にデザイン性・実績に自信のある工務店におすすめです。
ポイント
- ハイエンド志向のユーザーにも訴求できる
- “専門家としての見せ方”を強化したい事業者に最適
- InstagramやPinterestと並行して使うことで相乗効果も
SNSを活用する際のポイント
目的や目標を明確にする
工務店がSNSを活用して集客を成功させるためには、目的や目標を明確にすることが最も重要なステップです。多くの工務店が「とりあえず始めてみたけれど、いつの間にか更新が止まってしまった」というケースに陥りがちです。それを防ぐためには、誰に・何を伝えたいのかを最初に整理する必要があります。
1. 目的を明確にする
SNS運用を成功させるためには、まず「何のために運用するのか」を明確にすることが大切です。目的によって、投稿する内容や運用方法が大きく異なるため、ここが曖昧だと成果に結びつきにくくなります。
目的の例 | 運用方針 |
---|---|
認知度の向上 | 施工事例やスタッフ紹介、モデルハウスの様子を定期的に投稿 |
見学会やイベントの告知 | 事前予約ページや特典情報の拡散 |
問い合わせの獲得 | DMやLINEでの相談受付、資料請求フォームへの誘導 |
ブランドイメージの構築 | 自然素材の家づくりやデザイン性の高い施工事例を発信 |
ポイント
- ただ「投稿する」だけではなく、目的に応じた内容で運用する
- 投稿内容が目的に合致しているか定期的に確認する
2. ターゲットを具体的に設定する
SNSでの集客は、漠然と投稿するのではなく、誰に見てもらいたいかを具体的に想定することで効果が上がります。例えば、以下のようなターゲット設定が考えられます。
ターゲット設定の例
- 30〜40代のファミリー層:子育てに優しい間取りや広いリビングの紹介
- 新婚世代:コンパクトな2LDKやオシャレなインテリアの提案
- リフォーム希望者:古民家再生や水回りのリフォーム事例
ポイント
- 年齢、ライフステージ、居住地域を具体的に想定
- 投稿内容もターゲットが興味を持つテーマに絞り込む
3. 具体的な目標を立てる
運用の目的が定まったら、次は具体的な目標を設定しましょう。目標が明確であれば、進捗の確認や改善も容易になります。
目標設定の例 | 具体的な数値 |
---|---|
Instagramのフォロワー数増加 | 月に100人のフォロワー獲得 |
見学会の参加者数 | 1回の投稿で5件以上の問い合わせを目指す |
ホームページへの流入増加 | 月間100クリック以上の流入を目標 |
LINE登録者の増加 | 1ヶ月で20人の新規登録 |
ポイント
- 数値化することで、進捗が把握しやすい
- 達成度を定期的にチェックし、戦略の見直しを行う
4. 長期的な運用を意識する
SNSは短期間で成果が出るものではなく、長期的な運用が求められます。数ヶ月の投稿だけでは十分な結果が得られない場合が多いため、コツコツと積み重ねる意識が重要です。
ポイント
- 「見学会情報」「施工進捗」「スタッフの日常」などのテーマを定期的に発信
- 投稿スケジュールを決め、計画的に運用する
- 定期的な分析と改善で少しずつ成果を積み上げる
ターゲットを明確にする
工務店がSNSを活用して集客を成功させるためには、ターゲットを明確に設定することが重要です。どのような人に自社の施工事例やサービスを見てもらいたいのかを具体的にイメージすることで、適切なSNS選びや効果的な投稿内容が見えてきます。
1. ペルソナ設定の重要性
SNS運用を成功させるには、ペルソナ設定が欠かせません。ペルソナとは、自社のサービスを利用する理想的な顧客像を詳細に描いたものです。具体的な生活スタイルや年齢、家族構成、趣味、住宅へのニーズなどをイメージすることで、発信する内容が明確になります。
ペルソナ設定のポイント
- 年齢:30〜40代のファミリー層、リフォーム希望の50代など
- 家族構成:小さな子どもがいる家庭、二世帯住宅を検討する家庭
- ライフスタイル:アウトドア好き、ペットと暮らしている
- 居住エリア:地域密着型の情報発信が有効
例
「山梨県内で子育てしやすい注文住宅を建てたい30代夫婦」
2. SNSごとのターゲット特性を理解する
ターゲットに合わせて、活用するSNSも選定する必要があります。それぞれのメディアには特性があり、相性の良いユーザー層が異なります。
SNS | ターゲット層 | 向いている情報発信 |
---|---|---|
20〜40代の女性、インテリアやデザイン好き | 施工事例、ルームツアー、完成見学会の告知 | |
30〜50代の地域密着型コミュニティ | 地元のイベント情報、施工の進捗報告 | |
インテリア・デザインに興味がある30代女性 | インテリア提案、外観デザインの参考写真 | |
YouTube | 全世代。家づくりを検討している人 | モデルハウスのルームツアー、ビフォーアフター動画 |
RoomClip | 30〜40代のママ層、インテリア好き | 実際の生活シーン、収納アイデア |
Houzz | 家づくりを真剣に検討している人、デザイン志向 | 施工事例の紹介、リフォームプランの提案 |
ポイント
- ペルソナに合ったSNSを選ぶことで効率よくリーチできる
- それぞれのSNSの特性を理解して使い分ける
3. ユーザーのニーズを把握する
ターゲットを設定したら、次に彼らが求めている情報を把握することが大切です。例えば、家づくりを考えているファミリー層なら「収納アイデア」や「子育てしやすい間取り」に興味があります。
また、リフォームを考えている層なら「古民家再生」「水回りリフォーム」などの情報が響きやすいです。
調査方法
- SNSのコメントやアンケートを活用
- インサイトデータで人気の投稿を分析
- 過去の資料請求や問い合わせ内容の分析
例
Instagramのアンケート機能で「気になる施工事例はどれですか?」と質問することで、ユーザーの関心が分かります。
4. 投稿内容をターゲットに合わせて最適化する
ターゲットが明確になったら、投稿内容も最適化していきます。若い世代にはデザイン性の高いインテリア写真、中高年層には実用的なリフォームの事例など、ユーザーのライフステージに合った情報を発信することで、エンゲージメントが高まります。
投稿の例
- 若年層向け:インスタ映えするデザイン住宅、ナチュラル素材の内装
- ファミリー層向け:子どもが走り回れるリビングや広い庭付きの家
- シニア世代向け:バリアフリーリフォーム、平屋の魅力
ポイント
- 画像や動画を活用し、視覚的に伝える
- SNSごとのユーザー特性に合ったトーン&マナーで投稿
運用体制を整える
工務店がSNSを活用して集客を成功させるためには、しっかりとした運用体制を整えることが欠かせません。SNSは“気軽に始められる”反面、効果を上げるには継続的かつ戦略的な発信が必要です。投稿が不定期であったり、担当者が不在だったりすると、アカウントが“放置状態”となり、ユーザーの信頼を失う恐れがあります。
1. SNSは“片手間”では成果が出ない
SNSはチラシやホームページ以上に多くの人の目に触れる媒体です。にもかかわらず、運用が曖昧なまま始めてしまい、「忙しくて投稿できない」「何を出していいか分からない」といった理由で放置されるアカウントも少なくありません。
よくある失敗例
- 担当者が不在、または兼務で優先順位が低い
- 投稿頻度がバラバラで、ユーザーとの接点が減少
- 投稿に統一感がなく、ブランドイメージが伝わらない
2. 専任またはチーム体制の導入を検討
理想は、SNS運用に関して専任担当者や小規模チームを設けることです。小さな工務店であっても、役割分担を明確にするだけで運用効率は大きく向上します。
担当業務 | 内容例 |
---|---|
投稿企画・原稿作成 | テーマ決め、施工写真選定、テキスト作成など |
画像・動画編集 | 加工アプリでの編集、簡単な動画カットなど |
スケジュール管理 | 投稿カレンダーの作成、予約投稿の設定など |
コメント対応 | ユーザーからの質問や反応への返信 |
ポイント
- チーム体制にしづらい場合でも、投稿担当者を明確に決めることが重要
- 兼任であっても「週1回投稿」「月末はイベント告知」などルーティンを決める
3. 運用マニュアル・ガイドラインの整備
SNS運用のクオリティを保ち続けるためには、投稿ルールやマニュアルを明文化しておくことが効果的です。特に複数人で運用する場合は、ブランドイメージや対応方法にブレが出ないようにする必要があります。
整備すべき内容の例
- 投稿のフォーマット(画像サイズ、文体、絵文字の使用など)
- 投稿頻度・タイミングの目安
- コメント対応の基準(即返信・炎上対策など)
- ハッシュタグやリンクの使い方
メリット
- 新人や他部署でも一貫した投稿ができる
- 急な担当変更でもスムーズに引き継げる
- ブランドイメージのブレを防げる
4. 中長期的な視点でコストと工数を見直す
SNSでの集客は、短期的に大きな効果を出すことは難しく、継続による信頼構築とファン化が重要です。そのため、中長期で運用を続けられる体制・コスト設計が必要になります。
項目 | 内容 |
---|---|
時間コスト | 投稿作成にかかる時間、週あたりの作業時間など |
人的リソース | 担当者数、他業務との兼務バランス |
金銭的コスト | 広告費・ツール利用料・外注(編集・撮影など)の予算 |
運用ツール | Canva、Later、Meta Business Suiteなど |
ポイント
- 始める前に「続けられる設計」を作っておく
- 初期はシンプルな体制からスタートし、必要に応じて拡張
フォロワーは“量より質”を意識する
工務店がSNSで集客を成功させるためには、フォロワーの“数”だけでなく、“質”を重視することが重要です。確かに、フォロワー数が多ければ認知度は上がりますが、収益化や来場予約といった“成果”につながるのは、あくまで見込み顧客層とのつながりです。
数を追い求めるだけでは、ターゲット外のユーザーばかりが増えてしまう可能性があります。
1. 「なんとなくのフォロー」は集客に結びつかない
SNSの性質上、ユーザーは気軽に“なんとなく”フォローする傾向があります。フォロワー数が多くても、その中に自社のサービスに興味のある人が少なければ、実際の集客にはほとんどつながりません。
例
- ペルソナが30代子育て世代の女性なのに、投稿内容がトレンド中心や若年層向けではミスマッチ
- “映える”写真ばかり投稿しても、住宅購入を検討している人に刺さらない
2. ペルソナに合わせた有益な投稿で“濃いファン”を増やす
集客につながる“質の高いフォロワー”とは、自社の家づくりに興味を持っているユーザーや、見学会に来場する可能性がある人たちのことです。彼らにとって有益な情報を発信し続けることで、少人数でも見込み顧客との信頼関係を築くことができます。
有益な投稿の例
- 子育て世代に向けた「間取りの工夫ポイント」
- 家づくり初心者向けの「家を建てる前に知っておきたい基礎知識」
- 実際のオーナーの声や体験談
ポイント
- 量ではなく「この情報、知りたかった!」と言ってもらえる質を意識する
- “濃いフォロワー”の方が、DM相談や資料請求につながる可能性が高い
3. アルゴリズムより“信頼関係”を重視する投稿設計
SNSアルゴリズムでは“エンゲージメント(いいね・コメント・保存)”が重視されますが、無理にバズを狙うよりも、自社のターゲットにとって価値のある投稿を優先すべきです。
運用スタイル | 特徴 | 集客との関連性 |
---|---|---|
数重視の投稿 | トレンド系、バズ狙い、拡散重視 | 認知は広がるが、ターゲット外も多い |
質重視の投稿 | 実用的情報、体験談、顧客の疑問に寄り添う投稿 | 信頼関係が築け、問い合わせにつながる |
例
「リビング収納はどう決める?失敗しない間取りの考え方」など、具体的な生活イメージに直結する情報は、少数でも質の高い反応を得やすい
4. “見込み客のフォロワー数”をKPIにする意識を持つ
SNS運用では、「フォロワー〇万人」よりも「問い合わせに繋がりそうなフォロワーが何人いるか」をKPI(重要指標)として設定することが大切です。たとえば以下のような目標設計がおすすめです。
一般的なKPI | 改善されたKPI(質重視) |
---|---|
フォロワー1万人獲得 | 月5人のLINE登録 or 見学会予約に繋がる投稿をする |
いいね数100以上 | コメント or 保存を10件以上獲得 |
投稿回数を月20回以上 | 月に1件でも資料請求につながる投稿を1つ作る |
写真や動画で視覚的に訴える
工務店がSNSを活用して集客を成功させるためには、写真や動画を効果的に活用し、視覚的に訴求することが重要です。近年、同業他社の参入が増える中で、ビジュアルコンテンツの質とインパクトが他社との差別化ポイントとなっています。単に情報を発信するだけでなく、ユーザーの目を引き、記憶に残る投稿が求められています。
1. 写真や動画で差別化を図る
SNSのタイムライン上で多くの情報が流れる中、写真や動画はテキストよりも圧倒的に視認性が高く、ユーザーの目に留まりやすいメディアです。
特に、住宅の施工事例や完成後の様子は、ビジュアルで伝えることで具体的なイメージをユーザーに持ってもらいやすくなります。
ビジュアルの種類 | 活用例 | 効果 |
---|---|---|
写真投稿 | モデルハウスの内外観、施工事例、リフォームのビフォー・アフター | 空間の広さや質感を直感的に伝える |
動画投稿 | ルームツアー、ドローン撮影、現場作業の様子 | 実際の動線や雰囲気が伝わり、より具体的なイメージを持たせる |
スライドショー | 進行中の現場の変化、内装のディテール紹介 | 施工の過程を伝えることで信頼感を構築できる |
ポイント
- 単なる「静止画」ではなく、「動きのある情報発信」で差別化
- ドローン撮影や360度ビューで新しい視点を取り入れる
2. 写真や動画のクオリティにこだわる
近年、SNS上のコンテンツは高画質でプロフェッショナルな見栄えが求められるようになっています。スマートフォンのカメラ性能が向上したことで、簡単に高画質な撮影が可能ですが、見せ方の工夫も重要です。
クオリティを高めるポイント
- 自然光を活用し、明るく清潔感のある写真を撮影
- インテリアが映えるように整理整頓した空間を写す
- 動画撮影では手ブレ補正を意識し、見やすい映像に仕上げる
- 編集アプリ(Canva、CapCutなど)で色調整や文字入れを行う
例
ルームツアー動画では、「玄関→リビング→キッチン→2階の順番」で動線を意識した紹介をすることで、実際の住まいを体感できるような演出が可能です。
3. ストーリー性のある動画で印象を深める
SNS上では、単なる紹介動画よりも、ストーリー性のある動画が多くのユーザーに刺さります。例えば、リフォームのビフォー・アフターをダイジェストで見せたり、家づくりの一日の様子をVlog形式でまとめることで、ユーザーがより共感しやすくなります。
動画のアイデア | 内容例 |
---|---|
ルームツアー | 完成した家の内部を歩きながら紹介 |
リフォームのビフォーアフター | 古い家が新しく生まれ変わる様子をダイジェストで紹介 |
Vlog形式の紹介 | 現場の一日を動画でまとめ、リアルな雰囲気を伝える |
モデルハウス見学 | オンラインでの内覧会として、リアルタイム配信 |
ポイント
- 見ていて「自分もこうしたい!」と思わせる映像作り
- 家族の暮らしを想像できるような視点で撮影する
4. 投稿のスケジュールとテーマを決める
ただ撮影して投稿するだけでは、SNS運用の効果は最大化しません。定期的な投稿スケジュールとテーマの統一が重要です。例えば、毎週火曜日は「施工事例紹介」、金曜日は「スタッフの作業風景」といったように、テーマを設定すると継続的な投稿がしやすくなります。
例
- 月曜:モデルハウス紹介
- 火曜:リフォーム事例のビフォーアフター
- 水曜:スタッフの現場作業の様子
- 金曜:ルームツアー動画
メリット
- 投稿が途切れることがなく、アカウントが活発に見える
- ユーザーが次の投稿を楽しみに待つようになる
SNSを活用する際のポイント
会社が身近に感じられるように工夫する
工務店がSNSを活用して集客を成功させるためには、会社が身近に感じられるような工夫をすることが大切です。特に住宅という高額な買い物を考える際、ユーザーは「信頼できる会社かどうか」を重視します。
実績のアピールだけでなく、会社の雰囲気やスタッフの人柄を伝えることで、ユーザーに安心感と親近感を抱いてもらうことが可能です。
1. スタッフ紹介や日常の様子を発信する
住宅の施工事例だけでなく、スタッフの紹介や会社の日常風景を発信することで、ユーザーに親近感を持ってもらいやすくなります。顔写真や自己紹介、趣味や仕事へのこだわりなどを投稿することで、「この人たちに家づくりをお願いしたい」と思ってもらえる効果があります。
投稿アイデア
- スタッフの紹介(名前、役職、得意な業務、趣味)
- 現場での作業風景(リフォーム中の作業、完成検査の様子)
- イベントや会社行事の様子(新年会、バーベキュー大会など)
ポイント
- 顔写真付きで紹介することで信頼感が高まる
- 一人ひとりの人柄が伝わるようなエピソードを入れる
- 固すぎず、親しみやすい雰囲気で投稿する
2. 一方通行の発信にならないように注意する
SNS運用でよくある失敗が、「発信するだけで終わってしまう」ことです。ユーザーとのコミュニケーションを大切にすることで、企業への親近感がさらに増します。コメントが付いたら必ず返信し、ユーザーとのやり取りを大切にする姿勢を見せましょう。
対応のポイント
- コメントへの返信はできる限り早く行う
- 「いいね!」や「シェア」された投稿には感謝のメッセージを
- 否定的なコメントにも誠意を持って対応する
例
- ユーザー:「リビングの床材、素敵ですね!どこのメーカーですか?」
- 工務店:「ありがとうございます!○○メーカーのナチュラルウッドです。詳細もご案内できますよ!」
効果
- “気軽に相談できる”印象が生まれ、DMや見学会の相談につながる
- ポジティブな口コミが広がりやすくなる
3. 裏側や日常の投稿でリアルな姿を伝える
施工中の現場の様子や、スタッフの何気ない日常を投稿することで、リアルな雰囲気をユーザーに伝えることができます。特に「家づくりの裏側」や「現場の雰囲気」を見せることで、信頼感を育むことができます。
投稿アイデア | 内容 |
---|---|
現場の進行状況 | 「本日、基礎工事が完了しました!これから建て方に進みます!」 |
スタッフの作業風景 | 「現場の掃除は毎日徹底しています!」 |
モデルハウスのメンテナンス | 「定期メンテナンスの様子です。快適な住まいのためのチェック!」 |
ポイント
- カジュアルな雰囲気を意識し、身近に感じられる演出を心がける
- 「毎日のルーティン」や「現場のこだわりポイント」も積極的に発信
4. イベントの様子や顧客との交流を見せる
見学会や完成見学会、地域のイベントに参加した様子をシェアすることで、地域に根付いた工務店というイメージを伝えられます。さらに、イベント後にはお客様の声を紹介することで、信頼感が高まります。
投稿アイデア
- 完成見学会の来場者の感想をシェア
- 地元のイベント(マルシェやフェス)の参加レポート
- 引渡し後のお客様の喜びの声
ポイント
- ユーザーが実際に足を運びたくなるような写真や動画を使う
- イベントの案内は事前告知と事後レポートでしっかり発信
自社サイトへの動線を構築する
工務店がSNSを活用して集客を成功させるためには、自社サイトへの動線を明確に設計することが非常に重要です。SNSは顧客との初めての接点として非常に有効ですが、最終的な契約や資料請求、見学会の申し込みは自社サイトで行われるのが一般的です。SNSからのスムーズな誘導を意識することで、集客効率が格段に高まります。
1. SNSはあくまで“入り口”である
SNSの役割は、あくまで工務店を知ってもらうための入り口です。InstagramやFacebookで興味を持ったユーザーを、自社のホームページへ誘導することで、初めて具体的な相談や来場予約につながります。
役割の違い
SNSの役割 | 自社サイトの役割 |
---|---|
認知度の向上、ブランディング | 具体的なサービス紹介、資料請求、見学予約の受付 |
写真や動画でのイメージ訴求 | 施工事例の詳細、価格帯や工法の説明 |
ユーザーとのコミュニケーション | 問い合わせフォームやイベント申し込み |
ポイント
- SNSで興味を引き、最終的なアクションは自社サイトで完結させる
- SNSの投稿には、必ずリンクを設置する
2. 誘導の導線をしっかり設計する
SNSから自社サイトへ誘導する際、ユーザーが迷わずにアクセスできる動線を意識することが大切です。投稿のキャプションやストーリーズ、プロフィール欄を活用して、明確な動線を確保しましょう。
SNS | 誘導方法 |
---|---|
プロフィールのリンク、ストーリーズのリンク、リールでの誘導 | |
投稿内のリンク設置、イベントページの作成 | |
各ピンにリンクを設定し、詳細ページへの誘導 | |
YouTube | 動画概要欄のリンク、エンドカード、固定コメントで誘導 |
具体例
- Instagramのストーリーズで「完成見学会の予約はこちらから!」とリンクを貼る
- Pinterestのピンに「施工の詳細を見る」リンクを追加
- YouTubeの動画終了時に「詳細はこちらのリンクからチェック!」とエンドカードを表示
ポイント
- クリックしたくなる魅力的なキャプションをつける
- “今すぐ見たい”と思わせる訴求文を工夫する
3. ランディングページ(LP)の活用
SNSから自社サイトへ誘導する際、直接トップページに飛ばすだけでは、ユーザーが迷ってしまう場合があります。そこで有効なのがランディングページ(LP)の設置です。
ランディングページの活用法
- 見学会専用の申込ページ
- 資料請求専用の簡易フォーム
- モデルハウスの詳細が分かる特設ページ
例
「リフォーム事例はこちら」→ リフォーム特設ページへ
「完成見学会の申し込み」→ 申し込み専用LPへ
ポイント
- ユーザーが求めている情報に最短でアクセスできるよう設計
- シンプルで分かりやすいフォームを用意
4. データ分析で導線の最適化を行う
SNSからのアクセスがどれだけ自社サイトに流入しているか、定期的にデータ分析を行い、動線の最適化を図りましょう。
分析すべき指標
- クリック率(CTR):SNSのリンクがどれだけクリックされているか
- 流入元:Instagram、Facebook、Pinterestのどこから来ているか
- 滞在時間:自社サイトに訪れたユーザーがどれだけ滞在しているか
- コンバージョン率:資料請求や見学会予約に繋がった割合
ツール
- Google Analytics:アクセス解析
- Meta Business Suite:Facebook、Instagramの分析
- Pinterest Analytics:ピンのクリック率確認
集客で活用すべき他のSNS
ホームページ制作
工務店が集客で対策すべきSNS以外の施策として、自社ホームページ(HP)の制作・最適化は極めて重要です。SNSが「興味・認知の入り口」だとすれば、ホームページは「信頼・問い合わせに繋げるゴール地点」です。多くのユーザーは、SNSで気になった工務店を検索し、最終的にホームページを確認してから行動に移す傾向があります。
1. ホームページは最初の信頼獲得の場
住宅は高額で長期的な買い物であるため、ユーザーは慎重に情報収集を行います。SNSで興味を持った後、ホームページを訪れた際に与える第一印象が集客成果を大きく左右します。
ホームページが果たす役割
- 会社の実績や施工事例を詳しく紹介
- 担当者の顔や会社の雰囲気を伝える
- 見学予約・資料請求・問い合わせの受付
ポイント
- SNSからの流入を受け止める“最終確認の場”として機能させる
2. ユーザーが離脱しない設計がカギ
ホームページは「あるだけ」で効果が出るわけではありません。見た目や導線が悪いと、せっかく訪問したユーザーもすぐに離脱してしまいます。
ホームページ設計で意識すべきポイント
項目 | 内容 |
---|---|
迷わない設計 | トップページから施工事例、会社概要、問い合わせにすぐアクセスできる構造にする |
見やすい文字と配色 | フォントサイズは14〜16px以上、背景とのコントラストを確保 |
スマホ対応(レスポンシブ) | 検索の約9割がスマホから。どのデバイスでも快適に閲覧できるように |
表示速度の最適化 | 3秒以上かかるとユーザーの半数以上が離脱。画像圧縮・不要なスクリプト削除を行う |
ポイント
- UI/UX(ユーザー体験)を意識したデザインが信頼感と成果につながる
- 特にスマホでの表示最適化は“必須条件”
3. 定期的な改善で“育てるホームページ”に
ホームページは公開して終わりではなく、“育てていくメディア”です。アクセス状況や問い合わせ数などを月単位で確認し、課題を分析・改善するサイクルを構築することで、継続的に集客力を高めていけます。
改善のために確認すべき指標
- アクセス数(どこから流入しているか)
- ページ滞在時間(ユーザーが読んでいるか)
- 離脱率(どのページで戻ってしまったか)
- 問い合わせ・資料請求件数(CV数)
改善例
- 離脱率が高いページ→導線の見直し or 写真追加
- アクセス数が伸びているページ→SNSからも積極的に誘導する
SEO対策
工務店が集客を強化するためには、SEO対策(検索エンジン最適化)が欠かせません。SNSで興味を持ったユーザーが工務店を検索する際、検索結果の上位に表示されることで、より多くのアクセスが集まり、問い合わせや資料請求に繋がりやすくなります。
特に「工務店 〇〇市」「注文住宅 事例」「リフォーム おすすめ」などのキーワードで上位に表示されると、大きな集客効果が期待できます。
1. SEO対策の目的と重要性
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、Google検索などで自社サイトが上位表示されるように調整する施策です。住宅は高額な買い物であるため、ユーザーは複数の工務店を比較検討します。その際、検索結果の上位に表示されているかどうかが、集客の成否を左右するのです。
キーワード | 検索意図 |
---|---|
工務店 〇〇市 | 地域密着の工務店を探している |
注文住宅 モデルハウス | 実際のモデルハウスを見学したい |
リフォーム おすすめ | どの工務店が信頼できるか知りたい |
自然素材の家 施工事例 | 素材にこだわった施工事例を探している |
ポイント
- 地域名を含めたローカルSEOでターゲットを明確化
- サービス内容に応じたキーワードを選定
2. SEO対策に必要な基本施策
SEO対策には、いくつかの基本施策があります。これを丁寧に実行することで、検索エンジンの評価が高まり、上位表示の可能性が高まります。
① キーワードの最適化
- タイトルタグやメタディスクリプションに主要キーワードを含める
- 見出しタグ(H1, H2, H3)にも関連キーワードを配置
② 内部リンクの強化
- 施工事例ページ→お問い合わせページへのリンクを設置
- 関連する記事同士を内部リンクで繋げる
③ 画像の最適化
- 画像ファイル名を「工務店_施工事例_〇〇市.jpg」のようにわかりやすく命名
- altタグを設定して、検索エンジンにも内容を伝える
④ スマートフォン対応
- モバイルフレンドリーなデザインにする
- スマホでの閲覧を考慮した表示速度の最適化
⑤ 定期的な更新
- 施工事例の追加
- 業界トレンドのコラム
- リフォーム事例の紹介
3. オウンドメディア運用で資産価値を高める
SEO対策をさらに強化するために、オウンドメディアの運用が効果的です。これは自社ブログやコラム記事を通じて、検索エンジンで評価されやすい情報を発信する手法です。
オウンドメディアのメリット
- 定期的な記事更新で検索エンジンからの流入が増える
- 長期的に蓄積され、資産価値を持つメディアに成長する
- 工務店の専門知識や実績をアピールでき、信頼度が高まる
投稿する内容の例
- 家づくりの流れ(設計から完成までのステップ)
- 地域特有の気候に適した住宅構造の紹介
- 施工事例を写真付きで詳しく解説
ポイント
- 毎月2〜4本程度の定期更新を目指す
- 質の高いコンテンツを提供し続けることで信頼を獲得
4. SEO対策の効果測定と改善
SEOは効果が出るまで時間がかかるため、定期的な測定と改善が重要です。Google AnalyticsやSearch Consoleを活用して、流入数や検索順位の推移を確認し、適切な対応を行いましょう。
測定項目 | チェック内容 |
---|---|
検索順位 | ターゲットキーワードでの表示順位 |
アクセス数 | どのページが多く閲覧されているか |
直帰率 | ページを開いてすぐに離脱していないか |
滞在時間 | 記事がきちんと読まれているか |
問い合わせ数 | 資料請求や見学会の予約が増加しているか |
改善のポイント
- 直帰率が高ければ、内容を見直すか導線の工夫を
- 滞在時間が短ければ、読みやすい構成や画像の追加を
- 検索順位が落ちている場合は、キーワードの見直し
MEO対策
工務店が地域密着で集客を行う上で、MEO(Map Engine Optimization)対策=Googleマップ最適化は、非常に効果的な施策の一つです。
特にスマートフォンユーザーが「〇〇市 工務店」などと検索した際、Googleマップ上で自社情報が上位に表示されるかどうかが、問い合わせや来場の有無を左右します。
1. MEO対策とは?
MEOとは、Googleマップ上で自社の店舗・事務所を上位に表示させるための最適化施策です。Googleで「工務店 ○○市」と検索した際、検索結果の上部にマップ情報(ローカルパック)が表示され、その中に掲載されることで視認性が飛躍的に向上し、行動喚起(電話・経路案内・Webサイト訪問)につながる可能性が高くなります。
ユーザーの行動 | 影響する要素 |
---|---|
地元で工務店を探す → 検索 | 「Googleマップ」や「Google検索」からの情報確認 |
気になった店舗をクリック | 写真・口コミ・営業時間・所在地・施工事例の充実度 |
問い合わせ・見学予約へ | 電話ボタン、Webサイトリンク、レビュー内容が決め手に |
2. MEO対策の具体的な施策
MEOで上位表示されるためには、Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)の適切な設定・運用が必要です。
対策項目 | 具体的な内容 |
---|---|
基本情報の最適化 | 正確な住所・営業時間・電話番号・URLの登録 |
カテゴリ設定 | 「工務店」「住宅建築業」「リフォーム業」など該当するカテゴリを正確に選択 |
写真・動画の投稿 | 完成物件の写真、モデルハウスの紹介、施工中の様子などを定期的にアップ |
投稿機能の活用 | イベント案内、キャンペーン、見学会のお知らせなどを継続的に投稿 |
口コミの収集と返信 | 顧客にレビューを依頼し、感謝の返信や丁寧な対応を行うことで評価と信頼感を向上 |
ポイント
- 写真付きの口コミは特に信頼性が高く、表示順位にも好影響
- 継続的に投稿・更新しているアカウントは“活発”とみなされ、評価が高まる
3. 口コミが表示順位と信頼性を左右する
MEO対策において最も影響が大きいのが、ユーザーからの口コミ(レビュー)です。Googleはレビューの数や評価、投稿頻度を重視しており、口コミが多く評価が高い店舗は上位に表示されやすくなります。
口コミ対策のポイント
- 完成後のお客様に、感謝の気持ちとともにレビュー投稿をお願いする
- レビューに返信し、「お客様との関係性を大切にしている」姿勢を示す
- ネガティブな評価にも丁寧に対応することで、誠実な印象を与える
例文(レビュー依頼時)
「この度はご依頼ありがとうございました。もしよろしければ、Googleのクチコミで感想をご記入いただけると、今後のお客様にも参考になります。よろしくお願いいたします!」
4. 中長期的な運用と“正しい対策”が重要
MEOもSEOと同様に中長期でじわじわと効果が現れる施策です。また、昨今ではMEO代行業者も増えていますが、Googleのガイドラインに反する施策(偽レビュー投稿や情報操作)を行う業者には要注意です。
運用の注意点
- Googleポリシーに則った正しい対策を行う
- 不自然に★5レビューが並ぶと、かえって信頼を失う可能性も
- 自社でコツコツと運用 or 信頼できる業者に委託するのがベスト
まとめ
SNSは、今や工務店にとって欠かせない集客手段のひとつです。適切に活用することで、認知度の向上からファンの獲得、信頼性の強化まで、多くのメリットが期待できます。一方で、継続的な運用や炎上リスクなどの課題もあるため、
目的やターゲットを明確にし、各SNSの特徴を活かした戦略が重要です。
SNSだけに頼るのではなく、ホームページやSEO、MEOといった他の施策と組み合わせながら、自社に最適な集客導線を築いていきましょう。